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元国税調査官が語る「相続税」に関する勘違い

2019.2.28|コラム

不動産と相続税は密接な関係にあります。2015年の税制改正により3600万円を超える相続資産があれば相続税がかかる可能性が出てきました。

 

元国税調査官が語る相続税ここが勘違い

わが家には無縁のつもりが大ごとに

2015年に課税最低限が引き下げられたことで、相続税の申告義務の生じるケースが増えた。元国税調査官の大村大次郎氏は、「誰にでも相続税がかかってくる可能性がある。『うちには関係ない』と考えないほうがいい」と指摘する――。

「自分は“庶民”だし、親は高額所得者でもなかったから、相続税がかかることはない」。そう思っている人も多いでしょう。しかし、ここで強調しておきたいのは、相続税というものは「誰にでもかかり得る税金だ」ということです。

2015年の税制改正により、相続税は3600万円を超える相続資産があればかかる可能性が出てきました。それまでは、最低でも6000万円を超える相続財産がないと相続税はかからなかったので、これは大きな違いです。しかもここでいう「相続財産」には不動産なども含まれますので、たとえば都市部にちょっとした家を持っているような場合は、すぐに相続税の課税対象になってしまうのです。


若くして亡くなった人の相続も要注意

若くして住宅ローンで家を購入したような人の場合にも、その可能性があります。住宅ローンの場合、契約者に生命保険がかけられているケースが多く、ローンの支払いの途中で死亡した場合は、ローンの残額はその保険金で支払われることになっています。だから、まだ多額のローンが残っていたとしても、死亡した時点でローンは完済されるので、その家の資産価値が一定額を超えていれば、相続税がかかるのです。

自分は若くて貯金もないからといって、相続税は関係ないなどと安心はできません。

 

平成29年分相続税の申告状況;被相続人1人 当たりでは 1,807 万円

昨年12月に国税庁が公表した相続税に関する各種データを、国税庁のウェブサイトから引用させていただきます。

平成29年分の相続税の申告状況について

平成29年中(平成29年1月1日~平成29年12月31日)に亡くなられた方から、相続や遺贈などにより財産を取得した方についての相続税の申告状況の概要は、次のとおりです。

(注) 平成27年1月1日以後の相続等については、平成25 年度税制改正により、基礎控除額の引下げ等が行われています。

1 被相続人数等

平成29 年中に亡くなられた方(被相続人数)は約134 万人(平成28年約 131万人)、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は約 11 万2千人(平成28 年約10万6千人)で、課税割合は8.3%(平成 28 年 8.1%)となっており、平成28年より0.2ポイント増加しました。

2 課税価格

課税価格の合計は15 兆5,884 億円(平成28年14兆7,813億円)で、被相続人1人当たりでは1億3,952万円(平成28年1億3,960万円)となっています。

3 税額

税額の合計は2兆185 億円(平成28 年1兆8,681億円)で、被相続人1人当たりでは1,807万円(平成28年1,764万円)となっています。

言わずもがなですが、相続税対策の名の下に、多額の借金をしての不動産投資は慎重にしてください。人口減少が進む日本で、節税とはいえ借金をして賃貸住宅を建てたり購入したりすることは、よほどの好立地でなければお勧めできません。

賃貸住宅は空室率も高いです。始めたものの、駅近でより築浅賃貸住宅に入居者が引っ越してしまう例は多いです。そうなると最悪の場合、アパート・マンションだけでなく自宅まで差し押さえられることになります。

相続税対策については、本当に信頼できる場合は除いては不動産会社に相談しない方が良いです(苦笑)。昨今のアパート・マンション投資問題のような、怪しげなアパ・マン営業の格好のターゲットになる危険性がありますよ。

どうしても節税対策をした場合は、有料であってもセカンドオピニオンも含め複数の専門家に相談しましょう。

 

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