ESTATE BOOKS

 

中小企業経営者・投資家の為の不動産情報サイト ESTATE BOOKS

東京以外もきてます。都心周辺にも押し寄せる不動産バブル

2014.10.14|不動産投資ニュース

20141014

最近の記事では何度も言っていますが、リーマンショック前のように東京の不動産が超高額で取引され続けており、とうとう弊社所在地の千葉県松戸市などの都心周辺エリアにも投資不動産バブルが押し寄せています。

 

東京の不動産を中心とする膨大な買いニーズが供給を大幅に超えてしまい、投資用不動産やマンション用地の取得競争の過熱化により不動産価格が高騰しています。こういった市況であっても、事業のために不動産投資を続けなければならない不動産ファンドや大手デベロッパーは千葉県などの周辺エリアの不動産をどんどん物色しています。その結果、東京周辺エリアの不動産価格も、一部の不動産投資物件はかなりヒートアップしています。

まずは、不動産ファンドとともに不動産業界の価格形成をリードする存在の一つでもある財閥系大手企業の最新動向を確認してみましょう。

不動産業界に異変?三菱が約35年ぶりに首位陥落、マンション急失速で業界全体に暗雲

不動産経済研究所がまとめた8月の首都圏マンション発売戸数は、前年同月比49.1%減の2110戸となった。前年比の減少は7カ月連続であり、減少幅はリーマン・ショック直後の08年9月(53.3%減)以来5年11カ月ぶりの高い水準となった。

この記事の通り、建築費の高騰が原因で東京都心の分譲マンションの売れ行きが相当悪化しています。販売価格が高すぎるため買えない人も多いでしょう。これだけ高騰した分譲マンションを容易に購入できるとすれば、アジア圏を中心とした投資家ぐらいではないでしょうか。そんな売れない状況でもデベロッパーはマンション開発を続けなければならないので、東京都心より少しでも安くマンション用地を仕入れることできるエリアの不動産購入も真剣に検討していると思います。

 

住友など他の超大手企業の状況はどうでしょうか?

先月公表された「平成26年 都道府県地価調査」の結果を踏まえて、次のコメントを発表しています。

「平成26年 都道府県地価調査」、業界各トップがコメント

住友不動産(株) 代表取締役社長 仁島浩順氏
足元でも地価の上昇は続いているが、その一方で先行きは不透明感が増しており、楽観できない情勢だ。建築費の高騰問題は依然として懸案であり、消費税増税による駆け込み需要の反動も尾を引いている。政府には、内需の柱である住宅分野への投資促進のため、需要刺激策の継続、拡充を強く望みたい。

こうした超大手マンションデベロッパーは、先を見越した事業計画の下、不動産の仕入れを行うのが常です。当初想定していた建築費が実際に開発を始める前にどんどん高騰してしまうと、販売後に利益が出ないということになります。不動産購入後から開発までの間の建築費の高騰リスクを鑑みると、マンション用地の仕入れ段階でできる限り安く購入しなければならなくなります。そうなると、まだマンション用地を安く仕入れることが可能なエリアで、不動産を探し始めざるをえなくなります。私たちにも、まさかこの会社が千葉県の不動産を買わないでしょうという大手企業が内々でマンション用地を探しているという情報が入ってきています。

 

東京オリンピックの期待が周辺の不動産価格にも影響

財閥系大手間では珍しく利害関係が一致したのでしょうか。オフィスビル事業では初となる三井不動産と三菱地所の共同事業がJR田町駅で開始されることになりました。

東京ガス・三井不動産・三菱地所によるJR田町駅直結の大規模複合開発「(仮称)TGMM芝浦プロジェクト」始動~「田町駅東口北地区地区計画」都市計画決定~(PDF)

本プロジェクトは、東京ガスが所有地の有効活用を図るため、三井不動産・三菱地所を事業パートナーとしてオフィスビル開発等の不動産開発事業に取り組むものです。また、オフィスビル事業としては初の三井不動産と三菱地所の
共同事業となります。

■田町駅東口北地区における街づくりの概要について
田町駅東口北地区(以下「本地区」)を含む田町駅周辺エリアは、品川駅周辺エリアとともに、特定都市再生緊急整備地域や国際戦略総合特区「アジアヘッドクォーター特区」に指定され、羽田空港の本格的な国際化、リニア中央新幹線(計画)の整備進展により、首都圏と世界、国内の各都市をつなぐ、国際都市東京の玄関口としての役割を期待されています。

本日都市計画決定が告示された「田町駅東口北地区地区計画」(以下「本地区計画」)については、本地区内にて整備計画を進める港区、田町駅前東口地区市街地再開発準備組合、東京ガス、三井不動産、三菱地所の公民5者共同で、東京都に対し、再開発等についての企画提案を実施しました。

普通は一緒にいることのない人が仲良く事業を行うのですから、なんだかんだ、東京オリンピック開催の影響が出ていますね。

東京オリンピック開催によって、さまざまな施設が新規に開発されたり、大幅にリニューアルされることになります。また、世界中から来るお客様をオモテナシするホテルや宿泊施設も続々と売買されたり新規に開発されることになるでしょう。成田空港と東京都心の間にあるホテル付商業施設の売買が水面下で進んでいますが、満額オファーが続々とあるようです。

私たちですら、千葉県内でホテルを建てたいという相談を金融機関経由で随分前から頂いています。私たちに相談があるくらいですので、相当数の企業や不動産ファンドが、東京オリンピックを見越したホテル開発を希望していると思います。そうすると、需要が供給を上回りますので、必然的に不動産価格が高騰します。

押し寄せる不動産バブルとどう付き合うか

今年になって、売主からみたらこんな価格で購入してくれるの?という価格でも、買主にすれば心地良い価格ということで売買が成立しています。

このような不動産バブルの市況において、私たちは、売主のビジョン、依頼いただくタイミングに合わせて売買価格を決め、将来的にベストな状態で成立させるよう準備しています。今が売り時であるということについてはほぼ異論はないですが、所得税等税金の支払いを無視して、むやみに売買を成立させるわけにもいきません。かといって、今のバブル市況がいつまで続くか分からないのも事実です。売り時を逃がすと、後でかなり後悔するでしょう。先行き不透明な道をどう進んで行くか、私たちのお客様の大半を占める中小企業経営者は、売買のタイミング、特に現在は売るタイミングについて日々葛藤しておられます。

弊社の投資事業の考えも、他のお客様同様に会社の将来を考えた上での今の売りを意識しています。また仲介事業としての考えは、売買を成立させるべき時はスピーディに動き、そうでない時はいつGOが掛かっても良いように、必要な情報を揃えてスタンバイしている状況です。

かつての「バブル崩壊」から学ぶことはなんでしょう

バブルといえば、平成初期の「バブル崩壊」ですね。バブル崩壊前は、本来勤勉で慎む生活を送ることを美徳としているはずの日本人の多くが、まるで狂ったように不動産投資に走りました。さまざまな金融機関が破綻するほど、不動産にマネーがあふれていたのです。本来不動産投資に縁がない人や、堅いイメージがある人までが、ビギナーズラック的に転売利益を得たことに勘違いしてしまい、その後失敗して消えていった例は数えきれないでしょう。

財閥系のような大手不動産企業は、いつの時代でも不動産を買い、何の躊躇もなく売ります。私たちからすればもう壊すの?と眉をひそめる不動産でも、あっという間に解体してしまいます。建物や不動産に思い入れがないわけではないのでしょうが、多額の資金を投下できる体力と、長期間の事業計画をこなす人員や技術を保持する大手企業の金銭感覚は、個人投資家や中小企業経営者のそれとは大きく異なるのです。

今後も財閥系大手企業や不動産ファンドが、不動産売買価格の形成に大きな影響を与えます。その動向は無視できません。その流れを利用して、現在保有する不動産を高額で売却し、キャッシュにする、あるいはもっと魅力的な不動産に資産替えしたいところです。

ただし、どこかで一息ついて、一体何の為に不動産投資を行っているのかを冷静に見つめる心は常に持っていたいものです。

この不動産バブルはいつまで続くのでしょうか

バブルがいつまで続くのか、リーマンショック前と同様に判断が難しいです。リーマンショック前は、こんな不動産バブルはいつか破綻すると思いながら、何となく今後も景気は右肩上がりで、まだまだ大丈夫だと思っていた人も多いです。ところが、一瞬にしてバブルがはじけました。特に今は戦争が原因で日本の金融マーケットに多大な影響を及ぼす危険性があるので、いつ不動産バブルが消えてもおかしくありません。特に不動産投資を続ける上では、金融マーケットの動きを敏感に察知する必要があります。

例えば日本国債が暴落すると、結果的に金利が一気に高くなる可能性があります。金利が高くなると、 多額の借り入れ依存で不動産投資をしている投資家は終ります。

日本国債の“暴落”はいつ起きる?
日本は先進国最悪の国家債務を抱え、なおかつ世界でも有数の低金利国だ。もし国債の利回りが、たとえば1ポイント上昇して2%になれば、間違いなく地銀1行あたり数兆円の損失が出るだろう(メガバンクは金利変動の影響を避けるために残存期間の長い債券を売り飛ばしている)。その際は、地銀は以前のように貸し渋り、貸しはがしに走らざるを得ない。

弊社では、金利が4%になった時を想定して不動産投資をしていますが、金利が2%半ばになってしまった場合、不動産投資事業が破綻する人はかなりいると思います。投資をしておいて、言うのは変ですが、いつ不動産バブルが崩壊してもよいように、借金をして不動産を買っている人は出来るだけ減らし、金利を下げてもらう交渉を金融機関としておいた方が良いです。

私たちのお客様の中では、保有する不動産が現在の市況で想像以上の高額な値段がつくのであれば、一度全部売却してキャッシュにして手元に置いておく方もます。不動産価格が永遠に高騰することはなく、価格がまた下がる時がやってくるでしょう。その時に備えて、十分すぎるキャッシュを備蓄しておくのだそうです。

リーマンショック後のように、魅力的な投資用不動産が水面下で安く購入できる時のために、準備はしておきましょう。有事に備えてリスクヘッジしつつ、将来の再投資に備えておくことは、市況がヒートアップしている今こそ重要です。