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シェアオフィス事業有力会社 景気悪化に備え転貸借から大家との共同事業に転換

2019.12.27|不動産投資ニュース

WeWorkは、高額な価格で世界各地の不動産を借り増し続けて資金繰りに窮したため、ソフトバンクの救済を受けることになりました。シェアオフィス事業運営会社は不動産所有者から一旦借り上げて転貸借する形式から、景気が悪化した場合に備えて割高な長期賃貸物件のリース費用を負担し続けずに済む大家との共同事業的な形に転換しています。

凋落ウィーワークの隙突くシェアオフィス3社

1.IWG(スイス)

IWGは1989年にリージャスの名で創業し2000年に上場したが、一時はウィーと似たような状況に陥った。90年代の好況期にフレキシブル・ワークスペースをIT(情報技術)ベンチャーに貸し出して事業を積極的に拡大したが、バブル崩壊を受けて行き詰まった。米子会社が03年に経営破綻を申請したのを教訓に、緩やかだが着実な成長を目指すようになった。

IWGのマーク・ディクソンCEOは米紙ニューヨーク・タイムズに対し、同社が比較的安定しているのは慎重な成長戦略と、ウィーの事業モデルとはいくつかの点で決定的な違いがあるからだと語った。

例えば、IWGはオフィススタッフや技術サポートなどサービス事業の売上高が全体の28%を占めるなど、事業を多角化している。一方、ウィーではこの割合は5%にとどまる。IWGは物件をサブリース(転貸)するのではなく、大家と提携することでリスクを抑えている。

景気が悪化した場合に割高な長期賃貸物件を保有し続けずに済むフランチャイズ方式に乗り出し、さらにリスクを減らそうとしている。

(中略)

3.米インダストリアス(Industrious)

これまではサブリースで事業を展開してきたが、IWGのように大家と提携する方式に徐々に移行している。物件を借りて企業に転貸するのではなく、提携する大家の管理会社になりつつある。

このモデルでは、コワーキング・スペースに改装し、カフェや休憩スペースを設ける費用の大半は大家が担う。インダストリアスは賃料収入の5~7%を管理費として受け取るほか、コワーキング・スペースへの転換に伴う賃料引き上げ分の30~50%を徴収する。同社によると、この仕組みでは売上高は減るが、利益率は約90%になる。一方、サブリース契約の利益率は30%だ。

同社は現在、米国の45以上の都市の90カ所に展開している。20年にはさらに60カ所を開設する計画だ。19年にはニューヨークの高級ジム「エキノックス」と提携し、ジムの一角にワークスペースを設ける方針を明らかにした。

同社は経済の中心地である大都市に特化するのではなく、フェニックスやダラス、アトランタなど新興テクノロジー産業がある中規模都市に力を入れている。共同創業者でCEOのジェイミー・ホダリ氏は8月、インダストリアスは「2~3カ月後に」黒字化するとの見通しを示した。

なお、本記事の原文(英文)

As WeWork Stumbles, These 11 Co-Working Companies Could See New Opportunity

によると、11番目には中国版「WeWork」と呼ばれていた、米国で上場(IPO)手続中の「 Ucommune」が掲載されています。

Ucommune社については、ご参考までに、以前記載した以下の記事をご覧ください。

中国のWeWork「Ucommune」米国でIPOへ手続き中!?

「URWork」ブランド名でWeWorkと商標権をめぐる争いをし、後に社名を変更したUcommune社が、アメリカでIPOを目指しているとの記事が、少々驚きをもって報道されています。現在37ヶ国・200ヶ所にコワーキングスペースを設置したとのことです。

世界的にはWeWorkの信用力やブランド力が落ちている感がありますが、世界各地の一等地不動産を借り続けていたWeWorkを、Ucommune社のような勢いのある会社が、高額な価格で買収する可能性は否定できないように思います。投資事業を本業とする孫社長ですので、We社を立て直しつつ高額で転売してしまったならば(ソフトバンク・ビジョン・ファンドとの利益相反問題が存在しそうですが)ある意味で孫社長、さすが!ですよね。。。

 

何かとやり過ぎて自滅してしまった感が強いWeWorkの現状と、シェアオフィス事業が持つ潜在的な事業成長の可能性は切り離して理解する必要があります。

ついては、以下の記事も併せてご一読ください。

WeWork、Airbnbの台頭で「不動産シェアリング」の先行きを読む

私たちはどちらかといえば「レガシー業界」の人間になりますが、今後のビル経営は、ただ場所を貸し出すだけでなく、

・ビルをコミュニティ・スペースとして位置付ける

・テナントをおもてなしする

という意識改革は昔から持っています。

小規模なビルでも先駆的に付加価値を付けてビル経営をしている人も既に周りに多数います。

 

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