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金融機関の融資が厳しく。RC物件で表面利回り8%から10%へ

2015.8.29|現場の話

20150829

不動産投資に関して、長期間にわたって頻繁に金融機関(特に地方銀行)と話をしていると、微妙な融資条件・スタンスの変化を感じることがあります。ここ数か月で、ますます融資条件が厳しくなってきているように思います。

 

私たちがお取引きのある金融機関との間では、一般的な融資条件として、約半年前までは

「融資できるとすれば、RC(鉄筋コンクリート造)物件で表面利回り8%は欲しいです」

という会話が当たり前のようになされていました。もちろん融資期間は20年くらいとれるのが前提ですから、「耐用年数47年―平成27年」とすれば、ほぼ平成築の物件が融資対象になってきます。

 

ところが最近では、

「表面利回りで、9%、できれば10%は欲しいです」

という会話の内容に変わりつつあります。

 

もちろん、投資を検討する不動産と、投資家(借り入れする方)にもよりますので、

「まだ、そんなに融資条件は厳しくなっていない!」

という意見もあると思います。しかし、今後は融資条件が厳しくなると想定しておいた方が無難ではないでしょうか。金融機関は、空室率上昇や、経済成長が見込まれない状況下において、従来の融資条件の場合、不良債権のリスクが高くなると予測しているのでしょう。過去の失敗からそれなりに学んでいるのです。

では現実的に、融資期間が20年くらいとれるRC物件で表面利回り10%の物件が出回るかといえば、、、現状まずあり得ません。

 

金融機関の融資条件が厳しくなるとどうなる?

このように融資条件が厳しくなると、不動産投資の売買案件が成立する数が減少してきます。売買の数が減少すると、一体どうなってくるのでしょうか?

アバウトな流れですが、次の7ステップを踏んで行くことになると予測されます。

①売れない状況に困る売主が増加

→②価格を下げてでも売りたい売主が増加

→③不動産価格の相場が下落

→④下落相場に変化しても、引き続き高めの価格で売りたい売主の物件は売れない

→⑤売れない状態が長期化

→⑥あきらめて価格を下げるか、売る事を止める

→⑦不動産価格の相場下落にますます拍車がかかる

 

ご参考までに、以前記載した以下の記事もご一読ください。

過熱する不動産投資市場に警戒感 潮目が変わるか?

日経不動産マーケット情報は、独自に収集した売買事例を基に分析レポートを掲載しています。2015年8月号のレポートでは、第2四半期(4月~6月)は取引件数、東証REIT指数ともに前四半期を大きく下回る結果となりました。


J-REIT業界の成長は頭打ち? 漂う閉塞感

日銀依存で美味しいビジネスが永遠に続くわけではありません。いわゆる「官製相場」に依存しすぎたビジネスのリスクには気をつけてください。

 

これまで自己資金を蓄えてきた賢明な不動産投資家にとってはチャンス到来です。

現金(キャッシュ)で不動産投資する場合はもちろん、その自己資金を実際には投下せずに(金融機関の審査ポイントアップの材料として活用し)不動産投資を行う場合においても、良い時代の幕開けになる可能性がありますね。

一方、所有不動産をできるだけ高く売却したい方は、早めに売却話を進めるのがよいと思います。バブル市況が終わりを告げることを多くの方が実感してからでは、残念ながら手遅れになります。金融機関と同様、過去から学びましょう。