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不動産投資にブレーキ オイルファンドの撤退で不動産価格の急落リスク

2016.2.2|不動産投資ニュース

20160202

ジョージ・ソロス氏は、現在の金融市場が2008年(リーマン・ショック)を思い起こさせると警告しています。主に東京都心におけるバブル的な不動産価格の急落リスクも指摘されています。日本のみならず世界経済、そして日本の不動産業界は大丈夫でしょうか?

 

ソロスが警告「2008年に似てきた」
〜日本を襲う「円高・株安」の正しい読み方

ソロス氏は、そこで衝撃的な発言を口にした。

「いま金融市場に目を向けると、深刻な課題が見つかる。それは私に2008年の危機を思い起こさせる」

2008年の危機が、同年に勃発し、世界経済を地獄へ突き落としたリーマン・ショックを指していることは言うまでもない。

ソロス氏はさらに、中国経済の失速から起きている世界的な商品価格の下落などを懸念したうえで、警告を続けた。

「われわれはとても深刻な問題に直面している。それは危機と呼べるものである。それはいま始まったばかりである」

「投資家に対してガイダンスをするとすれば、とてもとても用心深く、とてもとても慎重になるべきということだ」

ソロス氏による作為的な、いわゆる「ポジショントーク」ではないと思います。

一時的に株高傾向に戻ったとしても、それに勘違いしては金融危機に巻き込まれる危険性があります。

 

アベノミクス下の不動産投資ブレーキ、「静かなバブル」崩壊の声 (2)

みずほ信託銀行系の都市未来総合研究所の調査では、2015年上期(1-6月)の不動産売買額は前年比3.6%増の2兆5078億円と1996年以来の高水準を記録したが、下期(7-12月)は同31%減と失速し、通年では4年ぶりのマイナスだった。米総合不動産サービスのJLLグループによると、日本の商業用不動産投資額は15年第3四半期まで拡大傾向だったが、第4四半期は一転して前年比60%減少した。

 

これまで東京都心の不動産価格の高騰の要因は、中国等アジア系投資家でした。その投資意欲に陰りが見える昨今、同様に日本の不動産に投資してきた中東などのオイルファンドが不動産を売り始めているようです。

巨額の海外投資マネーが日本の不動産から撤退すると、不動産価格は一気に下がる危険性が高いです。

暴落の可能性大 サウジ政府ファンドが叩き売る「赤信号銘柄」「世界経済大異変」に備えよ

不動産は都心でも下がり始める

「中東などのオイルファンドはこれまで日本の不動産に多く投資してきたが、これを売り始めている。都心部の不動産はオイルマネーと中国人による爆買いで買い支えられてきた面が大きいが、中国人の買いも萎んできたため、市況に頭打ち感がただよってきた。不動産の急落リスクが出てきたといえる」(海外投資家の情勢に詳しい株式評論家の渡辺久芳氏)

(中略)

「首都圏マンションの平均販売価格が24年ぶりに6000万円を超えてバブル並みだと話題ですが、これは一部の高額物件が売れたのがデータに出てきただけ。不動産市場の実態は、大都市と地方、富裕層と一般市民などの格差が急拡大している。

しかも、マンションで過熱しているのは国内外の富裕層が中心になって購入する都心や湾岸エリアなどだけで、郊外や地方は実需が価格上昇についていけず、供給も少ない。賃貸住宅も相続税の節税目的で乱立しており、供給過剰感が強く、空き家増加のリスクが高まっている」(ニッセイ基礎研究所不動産研究部長の松村徹氏)

そこへきて海外勢の投資マネーも引き始めているのだから、ただ事ではない。今後はオフィスや商業施設も危ない—。

「オフィス物件は好調だと言われているが、都心の一部の大型オフィスだけ。それも既存テナントが建て替えられるため、別のオフィスに移転しているだけで、実需は弱い。今後は東京五輪に向けて大型ビルの開発ラッシュですが、実需がこの水準だと、大型オフィスの空室問題が浮上してくる可能性すらある。商業ビルも郊外部を中心に荒廃が進んできて、お客が来ないショッピングモールが出てきた」(オラガ総研代表の牧野知弘氏)

丸の内も湾岸エリアも郊外のショッピングゾーンも、すべてが一気に冷え込む不動産不況がもうすぐ始まる。早く売らないと間に合わない。

この記事の末尾で記載されている

すべてが一気に冷え込む不動産不況がもうすぐ始まる。

ということについては、私見としては「特段言うことなし」です。

なぜならば、そのような不動産不況がいつ発生してもおかしくない経済状況下に私たちは置かれているからです。

 

金融業界の動向と密接な関係にある不動産価格は、必然的に下落傾向になってきます。

それを千載一遇の不動産投資のチャンスと捉える側にいるかどうかは、これまでの不動産投資家としての歩みの結果次第ですね。

 

以前記載した以下の記事もご一読ください。

アベノミクス後の日本不動産市場はいまだ勝機あり?

Aグレードと呼ばれる比較的築浅の大規模オフィスビルや、それに近い質のオフィスビルの主な賃借人(テナント)は、 世界経済の動向に大きく左右される危険性が高い大企業です。そういったビルへ投資するリスクは、今後高まるように思います。

そのようなビルの価格が大幅に下落し、リート等の機関投資家の投資マネーが大逆流するような危機的状況が発生した場合は、これまで情報すら入手できなかった希少価値の不動産に投資できる機会が到来する可能性がありますね。

 

 金融危機・不動産急落の予兆に耳を傾けるかどうか

私たちは、リーマン・ショックのような金融危機が突然発生するわけではないことを認識する必要があります。

予兆は必ずあります。

しかし大衆がそれに耳を傾けるかというと、必ずしもそうではありません。

それまでの「わが世の春を謳歌する」的なムードがそうさせるのでしょう。

ネガティブな報道は自然と淘汰される可能性があると思いますし・・・。

 

リーマン・ショック前の米国での実体験について、以下の記事で記載しました。

リーマンショック再来の予兆。しかし大口投資家は不動産投資に意欲
私が米国に滞在中、米国の不動産業界、特に住宅はバブル真っ最中でした。サブプライム層&住宅用不動産向けに湯水のように融資しては、その債権を束ねて証券化し、他の金融商品と組み合わせて国内外大口投資家に売却するという金融テクニックを目の当たりにしていました。当時は住宅価格が右肩上がりでしたので、格付会社からの評価も高く、他の金融商品と組み合わされて世界各国に販売されてしまいました。何でも金融商品にしてしまう世界の金融業界に驚きと敬意を払ったことを覚えています。

一方で、サブプライムローンの信用がいつ失われるかわからない上に、どのような金融商品に混ぜ合わされて販売されているかわからない状況でしたので、恐ろしさを感じたことを覚えています。一旦住宅バブルが破綻してしまうとサブプライムローン自体の信用が失われるだけでなく、関連する金融商品が次々に破綻する負の連鎖が想定されていましたので、これが世界最先端の金融テクニックなのか? と疑問に思っていました。

当時の米国は、多くの一般市民、金融機関、メディアや格付会社等、「わが世の春を謳歌する」状況であったと記憶しています。

そういった状況下において、

「これはどうみてもおかしい経済状況であり、いずれこの状況は崩壊するであろう」

と確信して金融危機に備えた投資家は、その後の金融危機後に到来したビックチャンスをしっかりとつかむことに成功しました。

 

以前記載した以下の記事も併せてご一読ください。

バブル崩壊から何を学び、何を忘れてしまったか
Jリートや海外大口投資家の大量な投資マネーにより不動産価格が形成されている不動産業界は、いまや金融業界の支配下にあるといっても過言ではありません。グローバル化している金融市場のどこかでバブル経済が崩壊した場合、その連鎖で日本の金融市場に影響を与える危険性は高いです。

度々記載している通り、リーマンショックがその例です。リーマンショック前は、高騰した不動産価格がいつか暴落すると多くの投資家は思っていたものの、まさかあれほど劇的な暴落をしてしまうとまで想像していた人はそれほどいなかったと思います。そのため、多くの不動産投資家等が退場してしまいました。

バブル市況の真ん中に身が置かれると、かつてのバブル崩壊でそれまで慎重だった人までその流れに身を委ね人生が崩壊してしまったように、平常心を失う危険性があります。実体経済に決して合致しない不動産価格や株等の高騰を冷静な目で分析する慎重な姿勢が、今こそ求められていると思います。

 

聡明な不動産投資家は、過去からしっかりとした教訓を学んだはずですよね。

間違っても、退場してしまった多くの不動産投資家の二の舞は避けたいですね。

 


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