ESTATE BOOKS

 

中小企業経営者・投資家の為の不動産情報サイト ESTATE BOOKS

週刊ビル経営インタビュー掲載『特集:中国人投資家の動向を探る』

2017.9.29|現場の話

『週刊ビル経営9月18日号』の今週の注目記事の「中国人投資家の動向を探る」特集に取材していただきコメントを掲載していただきました。

 

中国人による海外の不動産投資に関する「爆買い」を封じ込める規制に反する違法行為を日本人や日本企業が犯している懸念があります。

実は中国人による海外の不動産投資は簡単ではないです。

海外不動産買いの中国人、資本流出規制強化で資金難深刻に

中国が海外送金に新たな制限を加えてから1カ月もたたない時点で不動産業者や住宅保有者、開発業者から受けた事例報告をみると、新規制はすでに世界不動産市場での未曽有の購入ブームに重しとなっているようだ。中国からの需要がすぐ消えうせるとは誰も見込んでいないが、今回の取り締まり強化は、海外に資金を持たずに資本規制を回避する専門知識にも乏しい住宅一次取得者に購入を思いとどまらせている。

海外の不動産投資目的に、人民元を中国内で外貨に両替して海外送金することには規制があります。

中国人による日本不動産ブーム収束か?中国当局が外貨の使途を制限

中国国家外貨管理局のスポークスマン、王春英(Wang Chunying)氏は昨年12月31日、北京(Beijing)で記者会見を開き、外貨両替管理の新しい規定について説明した。それによると、2017年から中国国民は人民元を外貨に両替することや、外貨の使い道を制限されるようになった。

同氏は、1人当たりの年間5万ドルの両替枠に変更はないと強調。個人は中国で有効な身分証明証を提示し、外貨両替目的の申告を行い、銀行で外貨両替ができる。

ただし、今回の新規定について特に注目されるべきポイントは、両替の外貨は外国不動産購入や投資などに使用禁止だということだ。2017年版の「個人外貨両替申告表」には、両替した外貨は「外国での不動産購入、証券投資、生命保険及び投資性還元保険類には使用してはいけない」と明記されている。

では、これまでは送金規制がなかったのかといえば、いやいや存在していました(苦笑)。

焦る中国、「爆買い」は個人資本流出の抜け穴…国外のカード利用、外貨両替規制厳格化

中国紙によると、2014年の世界のカード決済額で中国国有の銀聯カードのシェアが34・3%で首位だった。一方、海外で多額の外貨を銀聯カードから引き落とし、日用品の買い物だけでなく不動産の購入などに充てる中国人が続出。外貨管理局は「不正な海外送金」と判断した。

中国では個人が人民元の資金を外貨に両替する場合は年間5万ドル(約590万円)相当までに制限されているが、銀聯カードを海外で使えばそれ以上の外貨を入手することもできた。

頻繁に中国人の日本の不動産投資を仲介していた不動産会社の場合、知ってか知らずか違法行為の片棒を担いでいた可能性があります。

 

例えば、

日本で3000万円の区分マンションを円で購入する場合、

自分の外貨両替枠+親族5人の外貨両替枠=合計6人の外貨両替枠

を使って日本に送金して日本の不動産に投資する事例も違法行為の可能性が高いです。

 

今回の特集記事を企画した週刊ビル経営さんでは、中国人の不動産投資に関する気前の良い話が流布される一方、上記のような規制の影響で不動産投資が厳しくなるという話も出ていることで、一体何が正しいことなのか、そして、これまで少なからず日本の不動産市場に影響を与えた中国人の不動産投資が、今後どのように展開するのか探るために、この特集を企画した模様です。素晴らしい着眼点だと思います。
 

中国大手企業や政府系ファンドが台風の目になり得る

中国企業の「華為技術(ファーウェイ)」が、千葉県の工場に投資してR&D施設を新設する計画があるように、中国企業の日本の不動産投資の流れは今後も続くでしょう。

もちろん、送金規制による日本の不動産投資が実質的にできない問題は存在し続けます。

今後は、中国大手企業や、送金規制を実質的に受けない以下のような中国政府系ファンドが、日本に限らず世界的な不動産・株式投資の台風の目になるでしょう。

中国政府関連ファンドの米ラティス買収、トランプ大統領が阻止

トランプ米大統領は13日、中国政府を後ろ盾とする買収ファンド、キャニオン・ブリッジ・キャピタル・パートナーズによる米半導体メーカー、ラティス・セミコンダクター(LSCC.O)の買収を阻止する大統領令を発表した。

軍事目的で利用される可能性のある技術が絡む買収案件には反対するという明確な姿勢を中国側に示した格好だ。

トランプ氏は大統領令でラティスとキャニオン・ブリッジに対し、30日以内に同案件を「完全かつ永久的に破棄するための必要な措置」をとるよう命じた。

キャニオン・ブリッジとラティスは、対米外国投資委員会(CFIUS)による承認を求めて3度にわたり申請を行ったものの、承認を得られず、大統領に直接要請していた。

政府系ファンドによる日本の不動産投資の事例として、世界最大と言われるノルウェーの政府系ファンドが有名です。

世界最大の政府系ファンド、日本で不動産投資 

約100兆円の資産を運用する世界最大の政府系ファンド、ノルウェー政府年金基金が日本で不動産投資を始める。欧米の主要都市に続き、東京でオフィスビルを取得する。投資額は数千億円になる可能性がある。同基金は不動産への資産配分を増やしており、オフィスビルの多い東京は長期運用に適していると判断した。東京の不動産取引の活性化につながりそうだ。

政府系ファンドの場合、不動産だけ、とか株式投資だけということに限定されるわけではなく、トータルのリターン(配当利回り)が投資家の期待値に達するのであれば、投資先には柔軟性があります。

日本では中国の不動産バブルによる「中国崩壊論」が長年指摘されてきましたが、昨今では「中国崩壊論の崩壊」ということを指摘する有識者も現れていますので、その記事を引用したいと思います。日本とは政府の動向もビジネスモデルも全く異なる中国の現状ですね。

【新】「中国崩壊論」の崩壊。外れ続ける「5つの予想」

だが、日本人がいくら中国や中国経済の崩壊を語ったところで、その活気は衰えていない。中国の高度成長は一時期ほどではないとはいえ、いまも年率6%代を維持している。共産党の統治もしばらくは揺るぎないように見える。

問題は、それが良いことか悪いことかではない。現実として、過去に語られてきた中国崩壊論は、予想を外しているという事実である。

例えば、過去の中国崩壊論のなかで実現していないものを5つ挙げてみたい。

世界を席巻し続けている巨額な中国投資マネーに対する、中国政府による規制や早急な制度改革は世界に大きな影響を与えます。

しかし、急速に変化する中国人投資家の最新動向に精通する専門家は極めて少ないです。正直なところ、中国人経営者と日々色々な話を直接していないと、現場のことはわかりません。在日中国人が知らない現状も存在しますので、中国で活躍する経営者と話を直接していないと偏った見方になる可能性もあります。

今回の特集記事を企画するにあたり、私たちに声をかけていただき、記事として掲載していただいたことは、とてもありがたいことです。私たちは毎日のように中国人経営者と様々なビジネスの話をするだけでなく、自ら中国に足を運んで現地の方々と話をしていますので、それが多少でもお役に立てたとしたならば幸いです。

校正原稿をお送りしたのが締め切り数十秒前だったとのことですから、週刊ビル経営様には申し訳なく思うとともに、本当に感謝しています。

 

この記事が参考になったら、下のボタンクリックしていただけると幸いです

にほんブログ村 その他生活ブログ 不動産投資へ