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Jリート運用会社の戦略は転換期 海外不動産投資に目を向けるか

2017.10.13|コラム

『週刊ビル経営10月9日号』に、Jリートが海外マネー大量流入により物件購入が困難な状況が続くという記事が掲載されていました。期待利回りを下回った物件を無理に購入する必要はないものの、投資家に対する成長戦略をアピールする必要があるJリートにとっては物件が購入ができないことは問題です。

 

私たちは、Jリート運用会社のために国内不動産の情報収集に励んでいます。

併せて、日本国内の景気や不動産市況、戦争等のリスクをヘッジしつつ、海外の不動産投資を検討するリート運用会社の動きもウォッチしています。

2014年(平成26年)12 月 1 日施行の投資法人法制改正 により、Jリートが海外不動産に投資しやすい環境が作られていますので、今後、日本国内のリスクヘッジのために、Jリートが海外不動産投資に積極的な動きを見せる可能性があります。

 

Jリートは、すべての国への不動産投資が可能になるわけではない

Jリートが専門の方はご存知でしょうが、大部分のJリートは海外不動産投資に積極的な動きを見せることはありませんでした。

日本国内の不動産投資により、十分な事業展開が可能であったことが最も大きい理由で、加えて、様々な法的規制により海外不動産投資に目を向けたくても困難な現実がありました。

しかし、日本国内の物件取得が困難な状況が続くと、徐々にではありますが海外不動産投資に目を向けるJリート運用会社が増えていくと思います。

 

金融庁は2014年6月27日付にて「投資法人に関する Q & A」を公表した上で、その時点において、Jリートが海外不動産投資可能な対象国に具体的に該当すると考えられる国を示しました。

具体的には、アメリカ合衆国、インド、 インドネシア、中華人民共和国、ベトナム及びマレーシアでした。

投資法人に関するQ&A  

(問)投資法人が同一法人の発行する株式の過半を取得することができる場合について具体的にどの国が該当するのでしょうか。

具体的には、各国の法令の規定、慣行等に鑑み、例えば、アメリカ合衆国、インド、インドネシア、中華人民共和国、ベトナム及びマレーシアが該当するものと考えられます。

 

イオンリートがJリートとして日本初の海外不動産投資を実施

Jリートとして、日本初の海外不動産投資を実施したのはイオンリートで、投資対象となった不動産の所在地はマレーシアでした。

Jリートに関する著名な専門家は、イオンリートによる海外不動産投資についての問題点を指摘しています。

海外投資に乗り出したイオンリートの説明不足

ただ、為替の影響を受けないというREITの特徴は、今後、少しずつ変わって行くことになるかもしれない。イオンリート投資法人(ARI)は16年4月25日、マレーシアで商業施設を取得するため、約2億4000万RM(マレーシアリンギ、約67億円)を特別目的会社(SPC)へ投資すると発表した。

(中略)

ただ、投資家からすれば、為替リスクのない国内不動産に対して0.3%程度のアドバンテージしか期待できない海外不動産を取得する理由としては少し説明不足だ。

 

海外不動産投資に目を向ける星野リゾート

バリやタヒチに投資している星野リゾートは、

「ホテル業界のトヨタを目指す」

ことを公言しています。

星野リゾート、「ホテル業界のトヨタ」狙う

星野リゾート代表に海外展開の勝算を聞く

東京であることの意味は、「星のや東京」がうまくいけばニューヨークへ進出する可能性が出てくることだ。サンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドンなどの都市では道路を日本車が走っている。街角には回転ずしもある。

ホテル業界のトヨタ自動車を目指す

世界の大都市で日本旅館を、日本のおもてなしが体感できる日本のホテルを、目指していきたい。そうでないと日本のホスピタリティ産業としてのホテルの世界進出はできない。東京には世界のホテルブランドがすべて出そろっている。

リッツ・カールトン、コンラッドなどの世界の強豪よりもしっかりと稼働率が取れるか、しっかりとレート(客室単価)が取れるか、利益が出せるか。そこさえ示すことができれば、われわれに海外のデベロッパーから声がかかる可能性がある。投資家やオーナーが求めているのは、ホテル業界のトヨタ自動車だ。

サンフランシスコやニューヨークのような世界的なブランド力構築のためのアメリカでの将来的な不動産投資も含めて、どのようにJリートという器を活用して事業拡大するかについて、今後ますます検討なさる可能性がありますね。

海外における星野リゾートグループ関与物件への投資

本投資法人は、安定的な利用が見込まれ、長期的かつ安定的なキャッシュ・フローの確保が可能であると見込まれる海外に所在するホテル、旅館及び付帯施設のうち、以下に該当するものに対して投資を行います。

① 星野リゾートグループ若しくは星野リゾートグループが出資する事業体等(本投資法人による投資に際して出資することとなるものを含む。)が所有し、開発若しくは運営に関与するもの。

② 本投資法人の取得後一定の期間を経て前号に該当することが見込めると当社が判断したもの。

 

なお星野リゾートは、国内の不動産投資も積極的です。先日公開された資料によると、新たに取得する物件は「星のや竹富島」を含むホテル6物件(うち、星野リゾート社関係が売主の物件は5物件)、取得額合計は約290億円とのことです。

星野リゾート・リート投資法人が投資口の追加発行、星のや竹富島等ホテル6物件を取得

(2017/10/11)

星野リゾート・リート投資法人が、投資口の追加発行を行う。公募増資は2期連続となる。 発行口数は38,160口、オーバーアロットメントによる売出口数は1,908口。これにより発行後の投資口数は23.2%増の212,738口となる予定。調達額は207億円を見込み、併せて発表した物件の取得資金に充当する。 新たに取得する物件は「星のや竹富島」を含むホテル6物件、取得額は計290億円。これによりポートフォリオ全体の規模は25%増の1,424億円となる。

 

Jリートが組み入れているほぼ全ての不動産は日本国内にありますので、Jリート運用会社が最も懸念するリスクは、戦争リスクでしょう。

戦争になれば、場合によっては投資家に対する配当することもできなくなります。

そういうことがないように神に祈りましょう。。。

 

 

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