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オフィス「集約から分散」で空室率上昇も、旺盛な不動産投資需要

2020.7.31|不動産投資ニュース

経営者の4割近くがオフィスの縮小を検討しているとのことですが、売買市場については、日本銀行の金融緩和政策の継続による好条件の資金調達環境を背景として、J-REITや私募リート、国内不動産会社等多くの投資家の取得意欲に大きな変化は見られません。

 

回復まで「2年以上」5割超に 社長100人アンケート

新型コロナウイルス「第2波」への経営者の危機感が強まっている。「社長100人アンケート」で、事業環境の回復に「2年以上かかる」との予測が過半に達した。ほぼ全企業がテレワークを続けており、4割近くが「オフィス面積の縮小」「シェアオフィス活用」を検討。

経営者にとって、利益に大きく影響する毎月のオフィス賃料と通勤交通費という固定費を削減できることは大きなメリットです。従業員に通信・水道光熱費等の在宅勤務手当てを別途支給して働き方改革を推進しつつメイン・オフィスを縮小し、シェアオフィスを適時活用してサテライト・オフィスを設けることがオフィス・トレンドになりそうです。

 

渋谷再開発中の東急の株価は低迷中

テレワーク導入に積極的な企業が多い渋谷では、オフィス需要の低迷により空室率の上昇が目立ってきていることもあり、渋谷の再開発を進める東急の株価が、多くの銘柄が高騰している日本の株式市場の中において低迷しています。

東急、約6年ぶり安値 オフィス需要低迷を懸念

東急は同業他社と比べて不動産事業の比率が高く、成長戦略の要として東京・渋谷などで大規模な再開発を進める。テレワークの浸透によるオフィス需要低迷などが懸念され、機関投資家を中心に売りが広がった。

 

千代田区の企業の事例:オフィス面積約40%縮小・社員3割が引越し検討

所在地が東京駅付近にありエネルギー関連の事業を複数手がける注目の企業においては、オフィス面積の縮小化に加えて、働く方々の約3割が引っ越しを検討しています。

社員の3割が引っ越しを検討 ニューノーマルな働き方「ハイブリッド勤務」の本格導入による変化

ENECHANGE(エネチェンジ)株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役CEO:城口洋平、代表取締役COO:有田一平)は、緊急事態宣言解除後の6月から試験期間としてテレワークを恒久化するとともに出社を組み合わせた働き方へ移行してきましたが、7月1日から「ハイブリッド勤務」制度を本格導入しました。またオフィススペースの約40%を縮小したことにより、固定席を撤廃しシェアアドレス制を導入するほか、オンライン会議にも利用できる会議室を新たに設置しました。

(中略)

社員アンケート結果から「引っ越しを検討している」社員が約3割いることもわかりました。「オフィス近くに住む必要性がなくなった」「自宅のテレワークスペースの確保や最適化をしたい」「子育て環境を改めて考えたい」などが主な理由としてあがっています。テレワークに移行後、すでに単身赴任を解除し、家族が居住する関東近郊に移住した社員もいます。当社では、新しい働き方による社員の新しい生活様式を積極的に応援してまいります。

比較的フットワークが軽い中小企業やベンチャー企業を中心として、メイン・オフィスの縮小移転は自然な流れであり、家賃負担を軽減して、研究開発費や従業員の働き方改革の推進等にシフトすることは良いことです。従業員に喜ばれる働き方へと企業経営をシフトすると、従業員が企業へ貢献したい意識がさらに高まるものです。結果的に、巡り巡って企業・団体経営にも大きなメリットが生じるでしょう。

それとは真逆に、「仕事は在宅よりもオフィスに出社して今まで通り顔を合わせることが大事」という経営者もいらっしゃるとは思いますが、コロナ問題の収束が不透明で感染者が再び拡大している状況下、そういった企業・団体の従業員の士気が低下してしまうことが想定されますので、先行き不安です。

 

旺盛な投資意欲に下支えされているオフィスビル投資市場

何方かと言えば、中小企業経営者や個人富裕層でも手が届きそうな中規模のオフィスビルに投資していて、「中規模オフィスビルのNo.1 J-REIT」を目指すオフィス系投資法人の有価証券報告書(7月30日付)によると、オフィス賃貸市場についてはコロナ禍で需給動向に留意が必要だとしつつも、オフィス売買市場については多くの不動産投資家の旺盛な需要に大きな変化がみられないようです。

有価証券報告書(2020年7月30日付;PDF 7頁より引用)

オフィスビル賃貸市場については、三鬼商事株式会社が公表した2020年4月末時点の東京都心5区の平均空室 率は1.56%と空室率は低下傾向にあり、需要は堅調に推移しています。東京都心5区の空室率及び平均賃料については、これまでのトレンドに大きな変化は見られないものの、新型コロナウイルス感染症によるオフィス需給動向には留意が必要と思われます。

オフィスビル売買市場については、過熱感を指摘する声がある一方、日本銀行の金融緩和政策の継続による良好な資金調達環境を背景に、上場不動産投資法人(J-REIT)、私募リート、国内不動産会社や海外投資家をはじめとする多くの投資家の取得意欲に大きな変化はなく、これまで同様厳しい取得環境が継続していくものと思われます。

 

先の見えない時の不動産投資家としてのマインドセット

新型コロナ問題の収束時期については現時点では不透明ですし、今後別のウィルス問題が発生しない保証もありませんので、上記のようなオフィス縮小傾向は当面継続することが予測されます。ついては、近い将来の不動産投資市況については、比較的コロナ禍の影響が少ない住居系や物流系不動産を除けば空室率がさらに上昇し、売買価格の下落率も徐々に大きくなると予測することが自然ですが、空前の低金利に下支えされた旺盛な投資需要により、リーマン・ショック後の時のように全般的に不動産売買価格が急落する様子は今のところありません。

では、このような先の見えない時に不動産投資家はどのようにマインドセットすれば良いでしょうか。

多額の借金をして返済中の不動産投資家にとっては、所有不動産の空室率が上昇し毎月の賃貸収入が金融機関への返済額を下回る状況が継続することは避けなければなりません。万が一に備えて、どういったお客様が借りてくれそうか、借りてくださるお客様を速やかに募集するにはどうすれば良いか、売却すればどの位の価格になり借入金の返済は可能か等、適時検討しておくと良いです。差押えされては大変ですので、そういった有事に備えて、速やかに保有資産を換金できる体制を整えることが肝要です。

 

一方、前向きに不動産投資を検討中の企業・個人投資家にとっては、このような時は内々で希少価値がある所有不動産を売却せざるを得ない所有者様もおられますので、希少価値のある投資情報を入手することに努めましょう。不動産投資をするにあたり、資産背景や立場等により不動産投資可能な価格帯や物件内容が異なりますが、オフィスや商業施設系不動産の空室率が上昇することが当面想定されますので、全国各地に存在するその地域の一等地ビル等に投資できる可能性があります。その為には、身近な不動産投資専門会社に相談することはもちろんですが、ネット上で不動産投資専門会社が公開するブログ記事を調査して、これはと思う数社に相談することもご検討ください。

 

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