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不動産賃貸事業のヒューリック コロナ禍でもオフィスビル賃貸収入が堅調

2020.8.8|不動産投資ニュース

三井、三菱、住友に次ぐ時価総額のヒューリックが発表した決算は、コロナの影響をほとんど感じさせない内容でした。保有不動産のリート拠出のほか、ポートフォリオの入替を目的とした売却を積極化しつつ新規物件の購入も意欲的です。

 

ヒューリック、不動産業界で「一人勝ち」の事情

目標は毎期100億円増益、コロナが問うその実力

三井不動産や三菱地所といった大手を含め、不動産業界では今期の通期業績を減益で見通す企業が多い。東洋経済の集計によれば、6月中旬時点で今期を営業増益とした上場不動産会社はわずか13%。横ばいですら御の字という不動産業界にあって、ヒューリックは一人気を吐いている。

主力事業の1つである不動産賃貸事業は、コロナ禍にも関わらず、賃貸収入の63%を占めるオフィスビルが堅調だ。テナントからの賃料減免要請はほとんどなく、解約があったビルでも後継テナントがすぐに決まり、中には退去前よりも高い賃料で成約したものもあった。

賃貸収入の14%を占める商業施設でも、固定賃料中心の契約形態が奏功し影響を抑えた。営業益ベースで計画比マイナス20億円となったホテル・旅館事業をカバーした形だ。

もう1つの柱である不動産売買についても、緊急事態宣言時は一部取引で遅延が生じたものの、投資家の旺盛な需要が追い風となった。

「運用難を背景に、(不動産投資に対して)アグレッシブな投資家は相当いる。われわれがこれ以上出せないと判断した価格のさらに上(の価格)で取得する投資家もいる」

コロナ禍によりテレワーク普及に拍車がかかり、多くの日本の経営者がオフィスの縮小を検討していますので、オフィスビルの空室率が上昇し、ビル売買市場も停滞するのではないかと思われがちですが、現実は日本銀行の金融緩和政策の継続による好条件の資金調達環境を背景として、J-REITや私募リート、国内不動産会社等、多くの投資家の取得意欲に大きな変化は今のところ見られません。

 

意思決定の早さと資金調達力

ヒューリックは、決断スピードと資金調達力が抜きん出ています。

物件取得の決定までに最短で2日

他社と比較したヒューリックの特徴は、不動産物件を調達する能力の高さだ。西浦社長時代に意思決定のプロセスを簡素化し、物件売却の打診を受けてから取得の可否を決めるまで最短2日というスピードを実現させた。「あそこはあっという間に買っていく」(大手デベロッパー)と、同業他社も舌を巻く。

コロナ禍でも意思決定の速さが生かされそうだ。7月中旬以降、企業から決算対策として保有不動産の売却話が持ち込まれるようになった。資金化を急ぐ企業にとって、時間をかけて検討した結果、取引を断られるのは困る。ヒューリックにとっても、入札によって価格がつりあがるのを避けられる。

また、吉留社長は「決済能力が高いと、企業から時限を切って『物件を処理したい』と(ヒューリックに)直接問い合わせが来る」と明かす。6月末時点で平均0.57%という超低金利の資金調達能力を武器に、今後も投資の手を緩めない方針だ。

最短2日で物件取得の決定をし、住宅ローン金利並の平均0.57%の超低金利で資金調達するヒューリックには、希少価値がある中央区銀座等の一等地にある不動産の売却情報は同社に真っ先に入る傾向があると思います。

ヒューリックが今年購入した具体的な事例としては、以下の決算資料

2020年12月期 第2四半期 決算説明資料 (PDF;20頁目)

の通り、今年1月に「日本ヒューレット・パッカード本社ビル」、3月に銀座中央通沿い角地の「銀座天國ビル」及び「きらぼし銀行新宿本店」を購入済みです。

最近では同社の大型不動産購入案件で共同購入することがある同じみずほ系の芙蓉総合リースと共同で「ティファニー銀座ビル」を、ソフトバンク孫社長から購入しています。

ティファニー銀座ビル、ヒューリックが取得 孫氏から

不動産大手のヒューリックがリース大手と組んで、東京都中央区の商業ビル「ティファニー銀座本店ビル」を3日までに取得したことが分かった。同ビルはソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が2013年に個人資産として300億円超で購入していた。ヒューリックは銀座エリアを重点地区として投資を拡大しており、今回もその一環とみられる。

 

基本に忠実なヒューリックから学ぶ

個人投資家にとっても、希少価値不動産への投資を実現するためにどうすれば良いか、学ぶことが多々あります。ヒューリックは基本に忠実です。日頃から情報収集のアンテナを張りめぐらすのは当然ですが、スピーディーに投資の意思決定が出来る精査能力向上に努めつつ、出来るだけ低金利で資金調達するために日頃から金融機関とのお付き合いを大切しています。もともとはみずほ系ということはあるものの、不景気な上にコロナが重なり、それだけで事業拡大出来るほど甘くはないです。

 

ご参考までに、不動産投資ファンドとの競合になった弊社の融資条件無しでのビル投資についての記事もご一読ください。

自社投資:一棟ビル 銀座線「稲荷町」駅徒歩3分

御多分に洩れず、今回も不動産ファンドとの間で競合となりました。売主側の判断で、先に融資条件なしの売買契約(融資承認が下りなくても売買代金を支払う義務がある契約)を締結できる会社に優先的にお売りしますということになったので、今回もラストスパートしなければならなくなりました(苦笑)。

 

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