ESTATE BOOKS

 

中小企業経営者・投資家の為の不動産情報サイト ESTATE BOOKS

マクラーレン 本社施設をセール&リースバック方式で売却

2021.4.30|不動産投資ニュース

世界最高峰の自動車レースF1で有名なマクラーレンは、財務体質の強化を進めることを目的として、有名な本社・ファクトリーを米国投資会社のグローバル・ネット・リース(GNL)に1億7000万ポンド(約256億円)で売却することに合意したと発表しました。

 

【目標金額には届かず】マクラーレン ウォキング本社売却先が決定 建物は継続使用

GNLのジェームス・ネルソンCEOは、次のコメントを発表した。

「この世界的な施設がGNLのポートフォリオの一部になることを発表できて嬉しく思います。マクラーレン・グループ本社の最先端の建物は、著名な建築家ノーマン・フォスターによって設計され、数々の賞を受賞しており、GNLのポートフォリオを構成するミッション・クリティカルなネットリース物件です」


※購入者側のGlobal Net Lease, Inc. (NYSE: GNL) のpress release

GLOBAL NET LEASE TO ACQUIRE MCLAREN GROUP HEADQUARTERS IN £170 MILLION, 20-YEAR SALE-LEASEBACK

Global Net Lease, Inc. (NYSE: GNL) (“GNL” or the “Company”) announced today1 that the Company has agreed to acquire a three property office and industrial campus in Woking, Surrey, England that serves as the world headquarters for McLaren’s Automotive, Racing, and Applied divisions (the “McLaren Group Headquarters”). The contract purchase price for the combined 840,000 square foot campus is £170 million with a 20-year, NNN lease. The transaction is expected to close in the second quarter of 2021.

英文のプレスリリースの最後に近い部分に、

with a 20-year, NNN lease

との記載がありますが、20年間のトリプルネット・リースのことです。

契約内容の詳細は分かりませんが、一般的にトリプルネット・リース契約の場合、不動産に関わる税金、保険、保守費用等の維持管理に関わる費用を賃借人(マクラーレン)側が20年間にわたり全て負担することになります。家主(GNL)側としては若干賃料が安くなるデメリットがありますが、逆に言えば不動産投資後の維持管理面で手間要らずというメリットもあります。

 

マクラーレンは、故アイルトン・セナさん、アラン・プロストさん、秀でた性能を誇ったホンダエンジンとの組み合わせにより、自動車レースF1で年間16戦中15勝を成し遂げた時期に最強マシンと言われました。F1で培った技術を背景に、一般市場にマクラーレンブランドの自動車も販売し始めました。今回売却されることになった本社・ファクトリーは、おそらく相当高額な費用により2004年に建築されました。

マクラーレン本社| McLaren Automotive

「建築界の巨匠ノーマン・フォスター卿の建築設計事務所と一切の妥協を許さないコンストラクターがタッグを組み、常に独自の空間を生み出す建築作品が作られました。それがマクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)です。2004年の完成以来、マクラーレンの本社として機能しているMTCは、単に素晴らしい建物であるだけではありません。MTCは、両社の社風を支える完璧主義を見事に示しています。」

現在のF1はエンジン面がハイブリッド式に変更され、電気自動車並の最大熱効率を実現したといわれるメルセデスやホンダとの競争で、多額の研究開発費が求められています。

加えて、新型コロナ問題の拡大で自動車製造は一時的に停止せざるを得ない状況となり、自動車販売台数も激減したようです。ここまで、本社施設(不動産)に高額な費用を投資する必要があったのかについては少々疑問ですが、この本社施設の売却により多額の資金を一時期に調達できることについては決して悪いことではありません。

多額の資金を投資して数年前に新築した本社ビルを売却したエイベックスも同様ですが、過去に投資した事実に囚われすぎずに迅速に不動産を売却し、必要な資金を調達することで本業の事業が発展できる可能性が高まるのであれば、不動産売却自体は優れた経営判断と言えるのではないでしょうか。

今年のマクラーレンのF1での成績は、優秀な若手ドライバーの力もあり上々のスタートを切っておりますので、本社・ファクトリー売却により高額な資金調達ができれば、開発担当者や従業員の士気も更にアップし、ますます楽しみな成績が実現できると思います。

 

この記事が参考になったら、下のボタンクリックしていただけると幸いです。

にほんブログ村 投資ブログ 不動産投資へ