HISや地元企業 総額1千億円で香港投資ファンドPAGにハウステンボス売却
2022.10.5|不動産投資ニュース
長崎県佐世保市にある大型リゾート施設「ハウステンボス」が、正式に売却されることになりました。HISが保有している「ハウステンボス」の全株式を、香港の投資会社PAGに売却するとのことです。残る株式を保有する企業も同様に全株式をPAGに売却するとのことで、総額1千億円の取引となります。
HISや地元企業、香港ファンドにハウステンボス売却 総額1千億円
旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)は30日、傘下のテーマパーク「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)を、香港の投資会社PAGに約667億円で売却すると発表した。九州の地元企業も株を手放し、売却総額は計1千億円になる。ハウステンボスはPAG傘下で営業を続ける。
以前、ハウステンボス売却について以下の記事を記載しておりました。
かつて経営破綻したハウステンボスを再生したHISの功績は決して小さいものではなく、業績が上向きになった今が売却する良いタイミングだと経営判断を下したのでしょう。
長崎県は、ハウステンボスを予定地としたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の区域整備計画を国に提出しています。香港の投資会社からすれば、この点についても魅力的な投資要因の一つになるでしょう。
(中略)
香港の投資家からみて日本は地理的に近いことから、入国制限が撤廃された場合、日本の不動産を購入したい香港の投資家が来日することが予測されます。台湾や中国などの不動産投資家も同様でしょう。
冒頭に記載したハウステンボスへのインバウンド需要も、相当の数になるでしょう。
統合型リゾート施設(IR)については、佐世保市も大きく関係しています。佐世保市長のコメントが掲載されている記事も、併せて見てみましょう。
香港の投資会社について、朝長市長は「親会社がしっかりしていくことは非常に大事なこと。しっかりした資本が入ったことは歓迎すべきことではないか」。HISについては「(新型)コロナ(ウイルスの感染拡大)がなければ現在のような形にはなっていなかっただろう。ハウステンボスをマイナスからの出発で1千億の価値のある企業に育てたことは評価したい」と感謝を口にした。(中略)
同市が仲介する形でIR事業者がハウステンボスから用地31ヘクタールを約216億円で購入する契約もすでに結んでいる。売却が公表された後に取材に応じた大石賢吾知事は「用地の確保も必要な手続きをしっかりとやっている」。朝長市長も「ないと思う」と今回の売却騒動が直接影響しないとの立場だ。
IR自体の是非はともかく、IRが佐世保市に誘致された場合、ハウステンボスの資産価値がかなり向上する可能性があります。すなわち、ハウステンボスを購入したPAGにとって、かなり魅力的な不動産投資になる可能性を秘めていますね。
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