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「収益性よりも収益の安定性」GINZA SIXが促す銀座のオフィス化

2017.5.31|不動産投資ニュース

「GINZA SIX」と言えば華やかなブランドに目が行きがちですが、景気が低迷すればGINZA SIXであっても収益性が落ちる可能性が高いです。予めそのリスクを想定し、GINZA SIXは「収益性」よりも「収益の安定性」を重視しているようです。

 

「GINZA SIX」が促す銀座のオフィス化

4月20日にオープンした「GINZA SIX」が大変なにぎわいを見せている。来館者はオープンから18日目の5月7日に150万人を突破し、目標の年間2,000万人を大きく上回るペースだ。同ビルは「松坂屋銀座店」跡地を中心とする再開発であるが、「脱百貨店」をキーワードとしており、収益部分の半分近くが賃貸オフィスとなっている。10月に「松坂屋上野店南館」の建て替えによって誕生する「上野フロンティアタワー」も、建物の半分近くが賃貸オフィスとなる予定で、「脱百貨店」の動きが加速しそうだ。

 

中央通りには、ブランド品を販売するショップと銀行が並んでいます。

裏側に、オフィスビルの出入り口があります。

上記記事の最後のページからの引用です。

GINZA SIXなどが脱百貨店を進める主目的は、「収益性」よりも「収益の安定性」にあると考えられる。都心部のブランドショップやファッションビルでは、成績不振の店舗が短期間に撤退するなど、テナントの入れ替えがひんぱんに発生する。また、賃料の一部に、売上高に応じて金額が変わる「歩合賃料」が組み入れられている例が多い。一方、オフィスビルの賃貸借契約は、全体としては2年間の例が多いが、期間10年ほどの「定期借家契約」も増えており、ほとんどのオフィスビルには、契約期間中は賃料水準が変わらない「固定賃料」が導入されている。

収益特性が異なる店舗とオフィスビルの両施設を運用すれば、好況時には店舗の「歩合賃料」による増収が期待でき、景気の低迷期にも、オフィスビルの「固定賃料」など(店舗の賃料にも「最低保証賃料」といった固定部分が設定されている例がある)によって一定水準の収益を確保できる。

http://bizgate.nikkei.co.jp/article/135213718_5.html より引用)

 

オープン間もない時期は、物珍しさもあって賑わうことは間違いないですが、中長期にわたって収益性を維持することは、いかに銀座といえども容易ではないです。ましてやGINZA SIXは、開発する初期段階から数えると相当な時間と費用を費やした不動産投資です。失敗することは許されません。

 

大企業によるビル経営は、「大企業病」「放漫経営」ということを揶揄されがちです。

一方GINZA SIXは、ビジネス戦略の先端を行くLVMHグループや森ビルが相当な力を入れている不動産投資でしょうから、他のビル経営や百貨店経営とは一線を画す戦略を実行するでしょう。またそれに期待したいです。

中小ビル経営者であっても、学ぶことは多々あります。

 

先日、オープン後約一ヶ月過ぎてから、改めて足を運ぶ機会がありました。

先日記載した以下の記事も併せてご一読ください。

不動産からブランドビジネスへ「GINZA SIX(ギンザ シックス)」LVMHグループ 

 

何て言いながら、意外なほどあっさりと、Jリートに高額で売却されるかもしれませんね(笑)。

 

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